(080418cauchemarの続き)

そっと言葉にすれば、アイスみたいに溶けてしまいそうだ
目の前の貴方は、綿菓子が揺れる様に微笑む
俺の金平糖みたいな心は、この人の前でだけ、つのを無くす
そして、生クリームより甘いキスをする


それがずっと続くんだと思ってたのに、運命はなんて残酷なんだろう。別に結ばれたいとか、そういうことじゃなかった。ただ、あの人の一番近くに居るのは俺なんだって。他の誰にも入れない、俺だけの場所をやっと見つけたのに。


あの人は俺のものだ。


「隼人、紹介するね」
確かに聞こえた婚約者という肩書き。コレが何を意味するのか。答えは簡単だ。俺の、綱吉の恋人という肩書きを失うということだ。ただの右腕。中学からの友達。そんな当たり障りの無い関係になる。
それに、これからずっと十代目には、触れられない。
「獄寺さん、これからよろしくお願いしますね」
十代目は、なんて、残酷なんだろう。昨夜まで俺を抱いていたのに。俺のことを愛してるって言ってたのに。だから俺は全部あげたんだ。余すとこなく自分の全てを。取り戻したところで全然別のものになってしまうっていうのに。


「…よろしく」


こうして俺のなかの何かが壊れ始めた