髪に触れれば、君が自分に気が付いた

夕暮れの近づいた教室には俺と獄寺くんしかいない。もうすぐ下校時間なんだ、生徒がいないのは当たり前だけど。2人っきりだとなんだか居心地が悪くて。そう思うと、意識してるんだと自覚してしまうと更にドキドキする。でもそう思っているのは俺だけだ。獄寺くんは彼のお気に入りの席で夢の世界に行ってしまっている。この席は4月になって一番最初に席替えしたとき、獄寺くんがもともとこの席だった子をひと睨みして手に入れた席だ。窓際の一番後ろという好条件のそこは、俺の席の後ろだ。だからなのかもしれないけど、獄寺くんはその席を欲しがったみたいだ。(でも絶対そうだ。だって座ったとき俺に後ろから「十代目の背中は俺が守りますからね!」って言ってきたから。)獄寺くんの席は、俺の席もそうだけど時折桜の花びらが着陸してくる。それを獄寺くんは鬱陶しそうに摘むけど、君の淡い髪にはとても似合う、と俺は思う。いまだってほら。


触ってもいいのかな?
夕日が映って、溶けかけの綿飴みたいだ
触ったらサラサラなのかな?
それともフワフワなのかな?
飴玉よりも綺麗なエメラルドを早く俺に見せてよ


俺の心が春に戸惑う









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春ですね。春は眠いよね。ハヤトは授業中、十代目の背中に神経を集中させる傍らG文字を引き続き作成。そういえばリボーンの彼らは歳はとるんだろうか…?現在からいきなり10年後ってことはないし…うーん…。一番見たいのは高校生になってエロエロなツナ様だなぁ