俺の幸せを、君とわかちあおう

カーテンから零れるまぶしい日差しに目を覚ますと、隣に愛しい君は居なかった。代わりに美味しそうな味噌汁の匂い。俺はだるい体を起こしてキッチンに視線を向ける。そこに彼は居た。獄寺君は一人暮らしだからなのか少し料理が出来るみたいだ。俺から見たら凄く出来るレベルだと思うけど。何回か食べた彼の朝食も美味しくて、毎日食べれたら幸せだなぁなんて考えてしまったくらいだ。俺はその辺にあった服を適当に着てから、一生懸命調理している獄寺君の近くまで向かった。


「おはよう、獄寺君」
「あ、おはようございます!十代目」
朝食はもうすぐ出来るんでちょっと待っててくださいね、と今日初めての彼の笑顔を見る。めったな人間にはお目にかかれない彼の笑顔が俺は大好きだ。昨夜あれだけ言って綱吉と呼ばせたのにもう戻ってるなー、なんてことを咎める気もなくなってしまう。君のことが好きすぎて些細なことひとつひとつが幸せだ。
「ねぇ、獄寺君、おいしそうだね」
「ホントっすか?十代目のお口に合えばいいんですけど…」
「うん、大丈夫だよ、凄く美味しそうだもん」
「ありがとうございます」
獄寺君凄く機嫌よさそうだ、さっきからずっと笑顔だし(俺と居るときは基本的に笑顔が多いけど)後ろから腰に抱きついてるのに何も言わないし。
「十代目、もうちょっとですので、あっちに座っててもらえませんか?」
「うん」
あ、やっぱり恥ずかしかったんだ。背中からちょっと速いなって感じてたんだよね。俺はこれも幸せだな、と感じつつベッドの前にあるテーブルに向かった。テーブルからキッチンを見ると、なんだかまた幸せな気持ちになった。新婚さんみたいだ、と思って。起きたら味噌汁の匂いがして、自分の奥さんがキッチンで料理してる後姿を見てるのって凄く幸せそうだ。獄寺君が奥さんっていいかもなぁ、なんて妄想しているうちにお待ちかねの味噌汁は俺の目の前に。あとはご飯と卵焼きと、隣に獄寺君。
「どうぞ、十代目」
「いただきます」
俺は箸を手にとって湯気がゆらゆら立っている味噌汁を一口。うん、美味しい。
「どうですか?」
「美味しいよ。すっごく」
そう言うと獄寺君は照れてちょっと赤くなった顔を隠さずに、よかったと、とびっきりの笑顔を見せてくれた。


ああ、俺こんなに幸せでいいのかな
これ以上幸せになったらきっと
苦しいくらいの胸の締め付けにも耐えられないよ
幸せすぎて、









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幸せすぎると苦しくなりませんか?あたしだけかな…
ちょっと最近textの質がしょぼくなってきたような気がするので、今度から強化期間をしたいと思います。何だかスラスラ書けなくなってきたし…。お題とか、リクエストなどあればお待ちしてます(/・ω・)/全力で有難〜く消化させていただきます♪