そしてまた続き

目が覚めたとき、枕はしっとりと冷たくなって昨夜の名残を残していたのに、それとは裏腹に朝日はとてもまぶしかった。朝はいつだってやって来る、なんて台詞を思わず思い出してしまった。こんなに絶望していてもそれは世界の、宇宙の一端でしかないということを思い知らされる。太陽が朝を告げなくなるまで、俺達なんてなんの変異ももたらさない。俺が悲しいときだって、夜は朝になって、また一日が始まる。
結局昨日はあのまま泣き寝入りしてしまった。何か夢を見たような気もするけれど覚えていない。起きてすぐに昨日のことを思い出したから忘れてしまった。何の答えも、説明もつかないままだけれど。結局あれは夢だったんじゃなかったのかと、今ではそう思っている。十代目はきっと何か訳があって、俺に―――


「きらいだなんて………」


俺は心にどす黒いものが増殖する感じがして、思考をとめた。
だめだ。だめだ。やっぱり十代目を疑うなんて出来ない。俺が信じなくてどうするんだ。右腕の俺が。俺は十代目のために生きて、十代目のために尽くすって誓ったじゃないか!
それに恋人としてだって、綱吉さんと一緒に生きるって決めたんだ。ふたりでいることが許されるように、綱吉さんしか欲しくないと。
たとえ世界中を敵に回したって、欲しいものなんて貴方以外に無い。だから俺は、貴方のことだけ。
貴方だけにこの想いが伝わればいい。


俺に出来ることは、ただ愛しい貴方を信じることだけ。
涙を拭って黒いスーツに身を隠す。





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なんかこれはボツかもしれません…。これはアップしないで次に進むかも…。うーん…どうしようか