cauchemar (10 years later)(080414ただ一つ俺の恐れる事は、貴方に捨てられることだけ。の続き)

恋とはどんなものだろうか。
俺にとって恋はもちろん嬉しくて、楽しくて、幸せなことだ。
だけど、恋をしている自分は仕事のときとは裏腹に些細なことで揺らぐ。
感情が制御できない。急に不安になる。あの人のことばかり考えてしまう。
そう、恋は、病だ。


だから少しのことでこんなにも。
あの日からずっと、リボーンさんのセリフが頭の中で木霊する。別れたいなんて俺は考えたこともなかったけど、彼はどうだろうか、と思った瞬間から俺の不安は雲のように増殖していった。これだけ繋がっていてもやっぱり俺は彼のことが全部わかるわけではないから(わかってしまったら面白くないだろう)もしかしたら、ということもある。彼の愛を疑うことはしたくないが、それがただ一つ俺の恐れる事だから。


そして最悪の事態が起こってしまった。
彼に紹介されたのは一人の女性。美人というより、可愛らしい人。十代目と並んで立っていると凄くお似合いだ。
誰か、これは悪夢だと言ってくれ。彼に捨てられるなんて夢でだって見たくない!


彼の隣に立つのは、俺じゃないなんて。